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日商簿記3級と2級の違い|どちらから受けるべき?

日商簿記3級と2級の違いを、出題範囲・合格率・勉強時間・評価のされ方から公式データで比較。3級を飛ばして2級から受けるべきかも解説します。

最終更新: 2026-07-25

日商簿記検定を受けようと決めたとき、次に迷うのが「3級と2級のどちらを受けるか」です。両者は連続した難易度ではなく、出題範囲そのものが一段広がるという違いがあります。ここを理解しておくと計画が立てやすくなります。

いちばん大きな違いは「工業簿記」の有無

3級2級
出題範囲商業簿記商業簿記 + 工業簿記(原価計算を含む)
想定レベル経理の入門実務で通用するレベル

3級で学ぶ商業簿記は、商品を仕入れて売る会社のお金の流れを記録する技術です。2級ではこれに加えて、工業簿記——製造業で「製品1個あたりの原価をどう計算するか」を扱う分野が新しく登場します。

初学者がつまずきやすいのは、まさにこの工業簿記です。商業簿記の延長ではなく考え方が変わるため、3級の知識をそのまま伸ばすだけでは対応できません。2級を目指す場合は、この新しい分野に相応の時間を割く前提で計画を立ててください。

合格率は2倍以上の差

直近の合格率は次のとおりです。

級・方式実施回・期間合格率
3級 統一試験第173回(2026年6月)33.8%
3級 ネット試験2025年4月〜2026年3月40.8%
2級 統一試験第173回(2026年6月)15.1%
2級 ネット試験2025年4月〜2026年3月32.9%

統一試験で比べると、3級33.8%に対して2級は15.1%。2倍以上の開きがあります。合格基準はどちらも70%以上の得点です。

なお、いずれの級でもネット試験のほうが統一試験より合格率が高い傾向が見られます。ネット試験は随時受験できるため、学習の仕上がりに合わせて受験日を選べることが影響していると考えられます。

勉強時間の目安は4倍近い差

一般に言われている目安は次のとおりです。

  • 3級:50〜100時間程度(1〜2か月)
  • 2級:200〜350時間程度(3〜6か月)

数字以上に、2級は「新しい分野を一から学ぶ」フェーズが含まれるぶん、学習の負荷が上がります。

3級を飛ばして2級から受けてもいい?

制度上は可能です。 日商簿記に受験資格の制限はなく、どの級からでも受験できます。併願も可能です。

ただし、2級の商業簿記は3級の内容を前提に組み立てられています。簿記にまったく触れたことがない方が2級から始める場合、結局3級相当の内容を独学で補うことになります。

判断の目安としては、

  • 簿記が初めて → 3級から進むのが着実です。3級の範囲は2級の土台になるため、遠回りにはなりません
  • 経理実務の経験がある、または過去に簿記を学んだことがある → 2級から狙う選択も現実的です

費用と受験方式

受験料方式
3級3,300円統一試験(年3回)/ネット試験(随時)
2級5,500円統一試験(年3回)/ネット試験(随時)

ネット試験はインターネット申込の場合、別途申込手数料550円がかかります。統一試験の申込期間は各地の商工会議所によって異なるため、受験を希望する地域の商工会議所にご確認ください。

2級の試験時間は90分、商業簿記と工業簿記(原価計算を含む)から5題以内が出題されます。

どちらを履歴書に書けるか

3級も履歴書に書ける資格ですが、経理職の求人で評価されやすいのは2級からというのが一般的な見方です。経理・会計職を本格的に目指すなら2級、まず会計の基礎知識を身につけたい・数字に強くなりたいという目的なら3級で十分に価値があります。

まとめ

  • 3級と2級の差は「工業簿記が加わるかどうか」が本質
  • 合格率は統一試験で33.8%対15.1%、勉強時間は50〜100時間対200〜350時間
  • 簿記が初めてなら3級から。3級の内容は2級の土台になる
  • ネット試験なら随時受験でき、合格率も統一試験より高い傾向

詳しいデータは日商簿記のページでご確認ください。お金の知識を広げたい方にはFP技能士との組み合わせも定番です。

出典・参考情報

受験料・日程等は変更される場合があります。受験の際は必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。