国家資格医療・福祉

保育士の難易度・合格率・勉強時間

合格した筆記科目はその年を含めて3年間有効で、全科目に合格すると音楽・造形・言語から2分野を選ぶ実技試験に進みます。

最終更新: 2026-09-11

保育士の基本情報

正式名称保育士
分類国家資格
実施団体一般社団法人 全国保育士養成協議会(都道府県から委託を受けた指定試験機関)
試験形式筆記試験(マークシート・8科目区分/実質9科目)と、筆記全科目合格者が受ける実技試験(音楽・造形・言語から2分野を選択)
受験資格大学・短大・専門学校(修業年限2年以上)の卒業者など。高校卒業者は児童福祉施設で2年以上かつ2,880時間以上の実務経験が必要
試験日程年2回(前期は4月に筆記・6月に実技、後期は10月に筆記・12月に実技)
受験料12,700円(オンライン申請は別途、決済方法に応じた事務手数料。全部免除の対象者は2,400円)
合格率令和7年度 19.4%(受験申請者54,807人・合格者10,621人。こども家庭庁の公表数値から算出)
難易度★★★☆☆
独立のしやすさ☆☆☆☆(この資格単独での独立開業は一般的ではありません)
勉強時間目安公式の目安は非公表です。一般には9科目合計で100〜180時間程度と言われています(資格予備校等が示す数値で、公式データではありません)
申込方法年2回。令和8年度後期は2026年7月3日〜7月23日で受付終了。筆記・実技が全て免除となる方の全部免除(10月申請)は2026年10月13日〜10月22日。令和9年の試験日は公表済みで、申請期間は前期が令和8年12月下旬頃、後期が令和9年6月下旬頃に案内予定
公式サイト試験の公式ページを見る

申込・試験日程

回次申込受付期間試験日
令和8年度 後期試験2026年7月3日(金) 〜 2026年7月23日(木)前期の実技試験のみ不合格だった方は2026年7月29日〜8月10日に別途受付筆記 2026年10月24日(土)・25日(日)/実技 2026年12月13日(日)
令和8年 全部免除(10月申請)2026年10月13日(火) 〜 2026年10月22日(木)幼稚園教諭免許状所有者等で筆記試験・実技試験が全て免除となる方が対象です。試験は行われず、必要書類を添えて申請する手続きのみです。オンライン申請は10月13日午前10時から10月22日午後5時まで、郵送申請は10月22日の当日消印有効。オンライン申請の場合、受験手数料2,400円に事務手数料(クレジットカード79円・コンビニ187円)が加わります試験なし(書類申請のみ)合格発表: 合格通知書の公開は令和8年12月中旬頃
令和9年 前期試験受験申請方法・期間等の詳細は令和8年12月下旬頃に掲載予定筆記 2027年4月17日(土)・18日(日)/実技 2027年6月27日(日)
令和9年 後期試験受験申請方法・期間等の詳細は令和9年6月下旬頃に掲載予定筆記 2027年10月23日(土)・24日(日)/実技 2027年12月12日(日)

日程は変更される場合があります。申し込みの際は必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

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保育士とはどんな資格?

保育士は、児童福祉法にもとづく国家資格です。保育所や認定こども園、児童養護施設などで、子どもの保育と保護者への保育に関する指導を行います。「保育士」という名称を名乗れるのは有資格者だけと法律で定められている名称独占資格です。

資格を得るルートは2つあります。ひとつは指定保育士養成施設(大学・短大・専門学校の保育士養成課程)を卒業する方法で、この場合は試験を受けずに資格を取得できます。もうひとつが、ここで扱う保育士試験に合格する方法です。社会人になってから保育の仕事を目指す方や、他学部の出身で養成課程を経ていない方にとっては、試験ルートが現実的な選択肢になります。

試験は都道府県が実施するもので、実際の運営は都道府県から委託を受けた一般社団法人全国保育士養成協議会が全国で一括して行っています。そのため日程や科目は全国共通です。

難易度と合格率

こども家庭庁が公表した令和7年度の実施状況によると、1回目試験と2回目試験を合わせた受験申請者数は54,807人、合格者数は10,621人でした。ここから算出した合格率は19.4%です(このほか、幼稚園教諭免許状所有者などで全科目免除となった方が1,996人います。「全科目免除」はこども家庭庁の資料での表記で、協会のページでは「全部免除」とも表記されますが、いずれも同じ区分です)。

なお、こども家庭庁が公表しているのは申請者数と合格者数であり、合格率そのものは公表されていません。上記は公表数値から編集部が算出したものです。

合格率が2割前後にとどまる主な理由は、科目数の多さにあります。筆記試験は次の8区分・実質9科目で、令和8年度後期試験の配点と時間割は次のとおりです。

試験日 科目 配点
10月24日(土) 保育の心理学 100点
10月24日(土) 保育原理 100点
10月24日(土) 子ども家庭福祉 100点
10月24日(土) 社会福祉 100点
10月25日(日) 教育原理 50点
10月25日(日) 社会的養護 50点
10月25日(日) 子どもの保健 100点
10月25日(日) 子どもの食と栄養 100点
10月25日(日) 保育実習理論 100点

合格基準は、各科目で満点の6割以上を得点することです。ただし「教育原理」と「社会的養護」は両方とも6割以上でなければ合格にならず、片方だけでは不合格になります。この2科目は配点が50点と小さく、1問あたりの重みが大きいため、多くの受験者がつまずくポイントとして知られています。

筆記試験の全科目に合格すると実技試験に進みます。実技は「音楽」「造形」「言語」の3分野から必ず2分野を選択し、各50点満点で両分野とも6割以上が合格の条件です。

一方で、合格した筆記科目は合格した年を含めて3年間有効です(一定の勤務経験がある場合は免除期間を延長できる制度もあります)。1回で全科目をそろえる必要はなく、年2回の受験機会を使って2〜3年かけて積み上げる受け方が可能です。単年度の合格率が低く見えるのは、この積み上げ型の仕組みが数字に反映されにくいためでもあります。

勉強時間の目安

試験を実施する全国保育士養成協議会は、学習時間の目安を公表していません。一般には9科目合計で100〜180時間程度と言われていますが、これは資格予備校等が示す数値であり、公式データではない点にご注意ください。

出題範囲は保育の心理学から社会福祉、栄養、実習理論まで幅広く、それぞれの科目は独立しています。そのため「まとめて短期で仕上げる」よりも、1回の受験で狙う科目を決めて配分する進め方が取りやすい試験です。科目合格が3年間有効な制度を前提に、前期・後期の年2回をどう使うかを最初に決めておくと計画が立てやすくなります。

実技試験は筆記の全科目合格が前提のため、対策は筆記のめどが立ってからで間に合います。ただし音楽(弾き歌い)を選ぶ場合は練習期間が必要になるため、選択分野は早めに決めておくとよいでしょう。

受験資格と試験日程

受験資格は学歴や実務経験によって決まります。主な区分は次のとおりです。

  • 大学を卒業した方、または大学に2年以上在学して62単位以上を修得した方
  • 短期大学・高等専門学校を卒業した方(卒業見込みを含む)
  • 専修学校の専門課程(修業年限2年以上)を卒業した方(卒業見込みを含む)
  • 高等学校専攻科(修業年限2年以上)を卒業した方(卒業見込みを含む)
  • 高等学校を卒業した方で、児童福祉施設において2年以上かつ総勤務時間数2,880時間以上、児童の保護に従事した方
  • 学歴を問わず、児童福祉施設において5年以上かつ総勤務時間数7,200時間以上、児童の保護に従事した方

このほか、平成3年3月31日までに高等学校を卒業した方(保育科は平成8年3月31日まで)は経過措置により受験資格が認められます。また、認定こども園・幼稚園・保育施設等での2年以上かつ2,880時間以上の勤務について、知事の認定を受けて受験資格とする区分もあります。ご自身が該当するかどうかと必要書類は、公式サイトの受験資格のページで確認してください。

試験は年2回です。令和8年度の日程は次のとおりです。

  • 前期: 受験申請は2026年1月8日(木)〜1月28日(水)、筆記試験は2026年4月18日(土)・19日(日)、実技試験は2026年6月28日(日)
  • 後期: 受験申請は2026年7月3日(金)〜7月23日(木)、筆記試験は2026年10月24日(土)・25日(日)、実技試験は2026年12月13日(日)

後期の受験申請は2026年7月23日で締め切られています。なお、前期の実技試験のみ不合格だった方を対象とする後期の申請受付は、2026年7月29日(水)〜8月10日(月)に別途設けられています。

一般の受験申請とは別に、幼稚園教諭免許状所有者等で筆記試験・実技試験が全て免除となる方を対象とする「全部免除」の申請が、年2回(4月・10月)設けられています。令和8年の10月申請は、受験申請期間が2026年10月13日(火)午前10時から10月22日(木)午後5時までで、郵送申請は10月22日の当日消印有効です。合格通知書の公開日は令和8年12月中旬頃とされています。この区分では試験は行われず、必要書類を添えて申請する手続きのみです。オンライン申請の場合、受験手数料2,400円に事務手数料(クレジットカード決済79円・コンビニ決済187円)が加わります。協会は2026年9月7日にオンライン申請の方法を掲載しました。

一般の受験申請について、次の機会は令和9年前期です。協会は2026年8月24日に令和9年の試験日程を公表しており、内容は次のとおりです。

  • 前期: 筆記試験は2027年4月17日(土)・18日(日)、実技試験は2027年6月27日(日)
  • 後期: 筆記試験は2027年10月23日(土)・24日(日)、実技試験は2027年12月12日(日)

いずれも試験日だけが決まっている段階で、受験申請の方法と期間はまだ公表されていません。協会は前期分を令和8年12月下旬頃、後期分を令和9年6月下旬頃に掲載する予定としています。あわせて、全部免除の申請は令和9年4月中旬と同年10月中旬に予定されており、詳細はそれぞれ令和9年2月下旬頃・8月下旬頃に案内される予定です。なお協会は、自然災害等で試験が中止となった場合に再試験は行わないとしています。

後期の試験結果は郵送されず、マイページの「試験結果確認」から確認する形です。協会が公表している令和8年度後期の公開日は、筆記試験結果が2026年11月30日10時、実技試験結果(合格通知書の掲載)が2027年1月12日(火)10時で、いずれも予定とされています。筆記の公開日について、協会のページは「令和8年11月30日(火)」と曜日を添えていますが、同日は月曜日にあたります。日付と曜日のどちらが正しいかは公表資料からは判断できないため、受験される方は公開日が近づいたら公式サイトで確認してください。

申請はオンラインと郵送のいずれかを選べます。受験手数料は12,700円で、オンライン申請の場合は決済方法に応じた事務手数料が加わり、支払総額はクレジットカード決済が13,054円(事務手数料354円)、コンビニ決済が12,975円(同275円)です。郵送申請は専用の振替振込用紙で郵便局の窓口から現金で払い込む方式で、ATMは使用できません。この払込に係る手数料313円に加えて、手引きの請求にかかる郵送料等460円と受験申請書の簡易書留郵送料490円がかかるため、協会が示す郵送申請の合計額は13,963円です。協会はこの2つを並べた比較表を掲載しており、金額はオンライン申請のほうが低くなります。全部免除の対象となる方の受験手数料は2,400円で、オンライン申請の事務手数料はクレジットカード決済79円、コンビニ決済187円と、通常の受験申請とは別の額が設定されています(合計2,479円または2,587円)。この段落の金額は、2026年9月11日時点で協会が掲載しているものです。

こんな人におすすめ

  • 保育士養成課程を経ていないが、保育の仕事に就きたい社会人・学生の方
  • 子育ての経験を活かせる国家資格を探している方
  • 児童福祉施設で働きながら、資格を取ってキャリアの幅を広げたい方
  • 幼稚園教諭免許を持っていて、認定こども園などで働くために保育士資格も必要になった方

保育士は保育所や施設に所属して働くことが基本の資格で、この資格単体で独立開業する性質のものではありません。福祉分野で資格を広げるなら、同じ医療・福祉カテゴリの介護福祉士が近い位置にあります。試験ルートで資格を目指す場合は、9科目という範囲の広さと3年間有効な科目合格制度をどう組み合わせるかが、最初の検討ポイントになります。

取得を公表している著名人

本人・所属事務所・試験の実施団体が公表している情報のみを、出典を明記して掲載しています。 掲載されている方が当サイトや特定の講座・商品を推薦しているものではありません。 掲載内容の訂正・削除のご依頼はお問い合わせからご連絡ください。

出典・参考情報

受験料・日程等は変更される場合があります。受験の際は必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。