国家資格医療・福祉

社会福祉士の難易度・合格率・勉強時間

登録しなければ社会福祉士と名乗れない名称独占の資格で、精神保健福祉士の登録があれば共通科目12科目が免除されます。

最終更新: 2026-09-05

社会福祉士の基本情報

正式名称社会福祉士
分類国家資格
実施団体公益財団法人 社会福祉振興・試験センター(指定試験機関)
試験形式筆記試験・129問(五肢択一を基本とする多肢選択形式)。午前84問(共通科目)・午後45問(専門科目)、総試験時間225分
受験資格ルート別に要件あり(福祉系大学等で指定科目を修めて卒業/福祉系短大等の卒業+相談援助実務/短期養成施設等の修了/一般養成施設等の修了)
試験日程年1回(2月上旬に筆記試験)・合格発表は3月
受験料24,300円(第39回)。精神保健福祉士との同時受験は45,020円、共通科目免除での受験は20,460円
合格率第38回(令和8年2月1日実施) 60.7%(受験者25,430人・合格者15,438人)
難易度★★★☆☆
独立のしやすさ★★☆☆☆
勉強時間目安試験センターは学習時間の目安を公表していません。19科目・129問と出題範囲が広く、養成課程や実務と並行して計画を立てる必要があります
申込方法年1回。第39回はインターネット受験申し込みで2026年9月3日〜10月2日に受付
公式サイト試験の公式ページを見る

申込・試験日程

回次申込受付期間試験日
第39回(令和8年度)試験2026年9月3日(木) 〜 2026年10月2日(金)期間内に受験手数料の支払いを完了する必要があります2027年2月7日(日)合格発表: 2027年3月9日(火)

日程は変更される場合があります。申し込みの際は必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

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社会福祉士とはどんな資格?

社会福祉士は、社会福祉士及び介護福祉士法にもとづく国家資格です。身体上・精神上の障害や環境上の理由で日常生活に支障がある人の福祉に関する相談に応じ、助言・指導を行い、福祉サービスや保健医療サービスを提供する関係者との連絡・調整その他の援助を行うことを業とする、と法律に定められています。いわゆるソーシャルワーカーの国家資格です。

この資格は業務独占ではなく名称独占です。試験に合格しただけでは社会福祉士を名乗ることはできず、登録して初めて名称を用いることができます。相談援助の仕事そのものは無資格でも行えますが、名称を用いた活動は有資格者に限られます。

登録者数は321,884人(令和8年1月末現在)です。働く場は高齢者福祉施設、障害者支援施設、児童相談所、医療機関の医療ソーシャルワーカー、社会福祉協議会、学校のスクールソーシャルワーカー、行政の福祉部門など広い範囲にわたります。

精神障害の分野を専門とする精神保健福祉士とは試験科目の一部が共通しており、片方に登録していればもう片方の試験で共通科目の免除を受けられます。両方を同時に受験する制度もあります。

難易度と合格率

第38回試験(令和8年2月1日実施)の合格率は60.7%(受験者25,430人・合格者15,438人)でした。近年の推移は次のとおりです。

回次 受験者数 合格者数 合格率
第34回 34,563人 10,742人 31.1%
第35回 36,974人 16,338人 44.2%
第36回 34,539人 20,050人 58.1%
第37回 27,616人 15,561人 56.3%
第38回 25,430人 15,438人 60.7%

第34回まで30%前後だった合格率は、第36回以降は6割前後で推移しています。ただしこの数字は受験者全体の平均で、ルートによる差が小さくありません。第38回では、福祉系大学等ルートの新卒者が78.4%、一般養成施設等ルートの新卒者が81.7%だったのに対し、同じルートの既卒者はそれぞれ42.2%、40.0%でした。学校を出てすぐ受験するか、間を空けて受験するかで結果が大きく変わっています。

合格基準は次の2つを満たすこととされています。

  • 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点(配点は1問1点の129点満点)
  • 上記を満たした人のうち、6つの科目群すべてで得点があること

6科目群は19科目を「医学概論・心理学と心理的支援・社会学と社会システム」「社会福祉の原理と政策・社会保障・権利擁護を支える法制度」といった単位でまとめたものです。1つの科目群でも0点があると不合格になるため、苦手分野を切り捨てられません。共通科目の免除を受ける場合は45点満点・2科目群での判定になります。

勉強時間の目安

試験センターは学習時間の目安を公表していません。数字が公表されていない以上、当サイトでも推測値は示しません。

代わりに試験の分量を見ておくと、出題は19科目・129問、試験時間は午前と午後を合わせて225分です。午前は共通科目12科目84問、午後は専門科目7科目45問という構成で、1科目あたりの出題数が少ないぶん科目数が多い試験だと分かります。6科目群すべてで得点する必要があるため、範囲を一巡させてから過去問に入る進め方が現実的です。

なお、社会福祉士の受験資格は養成課程の修了や実務経験とセットになっています。養成施設や大学の学習内容がそのまま試験範囲の土台になるため、カリキュラムと試験対策を切り離さず並行させるほうが効率的です。既卒者の合格率が新卒者より20〜40ポイント低い背景には、学習内容から離れる期間の長さがあると考えられます。

受験資格と試験日程

受験資格は大きく4つに整理されています。

  • 福祉系大学等ルート: 4年制大学で指定科目を修めて卒業した場合は、そのまま受験できます。2年制・3年制の短期大学等で指定科目を修めた場合は、指定施設で2年以上(3年制なら1年以上)の相談援助業務が必要です
  • 短期養成施設等ルート: 福祉系大学等で基礎科目を修めた方や、社会福祉主事養成機関を経て所定の実務を積んだ方などが、6か月以上の短期養成施設等を修了して受験します
  • 一般養成施設等ルート: 一般の大学等を卒業した方や、相談援助の実務経験を積んだ方が、1年以上の一般養成施設等を修了して受験します
  • 過去に受験資格が確定している方: 第10回以降の試験で受験票を受け取っている場合、証明書の再提出は不要です

ご自身がどのルートに当てはまるかは、公式サイトの資格取得ルート図でご確認ください。指定科目・基礎科目の履修状況や相談援助実務の範囲は個別の判定になります。

試験は年1回です。第39回(令和8年度)試験の日程は次のとおりです。

  • 受験申し込み: 2026年9月3日(木)〜10月2日(金)。インターネット受験申し込みを利用し、期間内に受験手数料の支払いまで完了する必要があります
  • 受験票の発送: 2026年12月11日(金)
  • 筆記試験: 2027年2月7日(日)
  • 試験地: 24試験地
  • 合格発表: 2027年3月9日(火)にホームページ掲載、結果通知の発送は3月12日(金)

受験手数料は24,300円です。精神保健福祉士と同時に受験する場合は45,020円、精神保健福祉士の登録がある方が共通科目の免除を受けて受験する場合は20,460円になります。同時受験は北海道・宮城県・東京都・愛知県・大阪府・広島県・福岡県の7試験地のみで、2月6日(土)・7日(日)の2日間にわたります。

独立して働くなら

社会福祉士に独占業務はないため、「この資格がなければ請け負えない仕事」を土台に開業する形にはなりません。それでも独立して働く人はおり、日本社会福祉士会は独立型社会福祉士名簿という登録制度を運営しています。地域を基盤にソーシャルワーク実践を行う場合の質の担保と信頼性の向上を目的とした制度です。

名簿への登録には、都道府県社会福祉士会の会員であること、認定社会福祉士であること(当面は経過措置あり)、独立型社会福祉士に関する研修を修了していること、毎年の事業報告書を提出すること、社会福祉士賠償責任保険等に加入することなどが求められます。登録の有効期限は5年度間で、更新申請が必要です。つまり、試験に合格してすぐ名簿に載れるものではなく、会への所属と研修を重ねた先にある働き方だと考えたほうが実態に近いといえます。

仕事の内容は、成年後見人等としての活動、自治体や社会福祉協議会からの受託事業、権利擁護に関する相談、研修講師などが中心です。成年後見人は家庭裁判所が選任するもので、自分で受注するものではありません。自治体の受託事業も、公募や関係機関からの紹介が入り口になります。独立といっても営業活動で顧客を集める形ではなく、地域の関係機関との信頼関係が仕事につながる構造です。

このため、独立を視野に入れる場合でも、まずは施設・行政・医療機関などに所属して実践を積み、地域のネットワークを作る段階が先に来ます。所属先での経験なしに独立から始めるのは現実的ではありません。

こんな人におすすめ

  • 福祉系の大学・短大で指定科目を履修中で、卒業と同時に国家資格を取りたい方
  • 一般の大学を卒業後に福祉分野へ転じたく、一般養成施設等のルートを検討している方
  • 相談援助の現場で働いており、資格を取ってキャリアの幅を広げたい方
  • すでに精神保健福祉士として登録しており、共通科目の免除を使って取得したい方

介護の実践を担う介護福祉士や、ケアプランを作成するケアマネジャーとは役割が分かれており、いずれも組み合わせやすい資格です。子どもの支援の分野に関心があるなら保育士も選択肢になります。

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