民間資格語学

HSKの難易度・合格基準・勉強時間

数字が大きいほど難しい級構成で、数字が小さいほど難しい中国語検定(中検)とは並びが逆です。

最終更新: 2026-09-23

HSKの基本情報

正式名称HSK(中文水平考试)
分類民間資格
実施団体中国教育部 中外语言交流合作中心(日本での実施はHSK日本実施委員会/一般社団法人日本青少年育成協会)
試験形式筆記は1級から6級まであります。1・2級は听力(聞き取り)と阅读(読解)の2パート200点満点、3〜6級は书写(作文)を加えた3パート300点満点です。聞き取りと読解はマークシート方式、作文は記述式です。会話力は別試験のHSKK口試(初級・中級・高級)で測ります
受験資格制限なし。国籍による制限はなく、何級からでも受験できます(下位級の合格は不要)
試験日程紙の試験は日本で年12回程度(別途HSK7-9級を年2回)。2026年は8月23日・8月26日・9月13日・10月17日・10月18日・11月7日・12月13日などに実施。毎月実施のネット試験(IBT)もあります
受験料筆記1級3,850円/2級5,060円/3級6,600円/4級7,920円/5級9,900円/6級11,550円。HSKK口試は初級6,050円・中級7,150円・高級8,250円(いずれも税込)
合格基準1級・2級は200点満点中120点以上、3級・4級は300点満点中180点以上が合格基準です。5級・6級は合否の表記がなくスコアのみが通知され、180点以上がその級の能力を有する目安とされています。級別の合格率は主催団体・HSK日本実施委員会とも公表していません
難易度★★★☆☆
独立のしやすさ☆☆☆☆(この資格単独での独立開業は一般的ではありません)
勉強時間目安公式には時間数の目安がありません。HSK日本実施委員会は学習歴で、1級=大学の第二外国語1年次前期、4級=2年次後期、5級=週2〜4回の授業を2年以上、という目安を示しています
申込方法各回とも試験日の約1か月前が申込締切。会場ごと・級ごとに定員があり、定員に達すると締切前でも受付を終了します
公式サイト試験の公式ページを見る

申込・試験日程

回次申込受付期間試験日
2026年8月26日実施回(第260826回・東京/大阪)2026年6月23日(火) 〜 2026年8月9日(日)筆記1〜6級。各級に定員があり、定員に達すると申込締切日前でも級ごとに受付終了2026年8月26日(水)合格発表: 2026年9月26日(成績照会開始予定)
2026年9月13日実施回(第260913回・全国19都市)2026年7月13日(月) 〜 2026年8月13日(木)会場により実施級が異なり、筆記1〜6級の会場と筆記2〜5級の会場があります2026年9月13日(日)合格発表: 2026年10月20日(成績照会開始予定)
2026年10月17日実施回(第261017回・東京のみ)2026年8月17日(月) 〜 2026年9月27日(日)筆記1〜6級。HSKフェアと同時開催。当初の申込締切は9月18日でしたが、9月27日(日)まで延長されています(トップページに「カード決済のみ延長中」「※一部バウチャーコード利用不可」と表示されています)2026年10月17日(土)合格発表: 2026年11月17日(成績照会開始予定)
2026年10月18日実施回(第261018回・愛知/大阪)2026年8月17日(月) 〜 2026年9月23日(水)筆記1〜6級。当初の申込締切は9月18日でしたが、9月23日(水)まで延長されています(トップページに「カード決済のみ延長中」「※一部バウチャーコード利用不可」と表示されています)2026年10月18日(日)合格発表: 2026年11月17日(成績照会開始予定)
2026年11月7日実施回(第261107回・全国11都市)2026年9月7日(月) 〜 2026年10月7日(水)会場により実施級が異なり、筆記1〜6級の会場と筆記2〜5級の会場があります2026年11月7日(土)合格発表: 2026年12月7日(成績照会開始予定)
2026年11月22日実施回(第261122回・HSK7-9級/東京のみ)2026年9月22日(火) 〜 2026年10月22日(木)6級の上位にあたるHSK7-9級。パソコンでの受験2026年11月22日(日)合格発表: 2026年12月下旬(試験日の約1か月後)
2026年12月13日実施回(第261213回・全国25都市/口試・YCTも実施)2026年10月13日(火) 〜 2026年11月13日(金)筆記に加え、HSKK口試(初級〜高級)とYCT筆記1〜4級を実施2026年12月13日(日)合格発表: 2027年1月20日(成績照会開始予定)

日程は変更される場合があります。申し込みの際は必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

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HSKとはどんな資格?

HSKは、中国政府(中国教育部の中外语言交流合作中心)が主催する、中国語を母語としない人のための中国語試験です。2023年以降、成績報告に表記される試験名称が「汉语水平考试」から「中文水平考试」へ変更されましたが、試験の成績や効力に変更はないと公式に案内されています。世界166の国と地域、1,416か所以上で実施されている国際的な試験です。

日本での実施は、一般社団法人日本青少年育成協会のHSK日本実施委員会が担当しています。2025年は全国47都道府県で実施され、受験者数は34,388人でした。

試験は大きく3種類に分かれます。読み書きと聞き取りを測る筆記試験(1級〜6級)、会話力を測るHSKK口試(初級・中級・高級)、そして児童・青少年向けのYCTです。筆記の6級のさらに上位として、听力・阅读・写作・翻译・口语の5パートで構成されるHSK7-9級も日本で実施されています(東京会場のみ・年2回・パソコンでの受験)。

英検やTOEICと違い、HSKは数字が大きいほど難しい級構成です。中国語検定(中検)とは逆向きなので、履歴書に書く際は取り違えに注意してください。

主な用途は、中国への留学(大学本科・大学院の出願で成績提出を求められることがあります)、中国系企業・日系企業の中国事業での採用、駐在員の労働許可などです。中国の大学へ入学する証明としての成績有効期限は受験日から2年間で、それ以外の用途については「有効期限を設けていないため提出先に確認してほしい」と公式に案内されています。

難易度と合格基準

HSKには級ごとに基準点が定められており、合格率は公表されていません。基準は次のとおりです。

満点 基準点 構成
1級 200点 120点以上で合格 听力・阅读
2級 200点 120点以上で合格 听力・阅读
3級 300点 180点以上で合格 听力・阅读・书写
4級 300点 180点以上で合格 听力・阅读・书写
5級 300点 180点以上(スコアのみ通知) 听力・阅读・书写
6級 300点 180点以上(スコアのみ通知) 听力・阅读・书写

いずれも満点の6割が基準です。ただし5級・6級には合否の表記がなく、通知されるのはスコアのみです。公式には「6割(基準点180点)以上のスコアで、その級の能力を有していると判定できる」と説明されています。1級から4級については「合格基準」という表現が使われています。

1級・2級は選択式のみで作文がなく、3級以上で书写(作文)が加わります。聞き取りと読解はマークシート方式、作文は記述式です。

級ごとのレベルの目安は、公式サイトで語彙数と学習歴によって示されています。

語彙数の目安 到達レベルの目安
1級 150語程度 非常に簡単な単語とフレーズを理解できる
2級 300語程度 身近な日常生活の話題で簡単・直接的な交流ができる
3級 600語程度 生活・学習・仕事の場面で基本的なコミュニケーションができる
4級 1,200語程度 中国語を母語とする相手と比較的流暢にやりとりできる
5級 2,500語程度 新聞・雑誌を読み、スピーチができる
6級 5,000語以上 音声・文字情報を不自由なく理解し、自分の見解を流暢に表現できる

実務や留学で「使える」と評価されやすいのは4級以上、中国語を仕事の中心に据えるなら5級・6級が目標になる、というのが一般的な位置づけです。ただし求められる級は提出先によって異なるため、留学先の大学や応募先企業の要件を先に確認することをおすすめします。

問題数と時間は級によって次のように変わります。

听力 阅读 书写 合計問題数
1級 約15分・20題 17分・20題 なし 40題
2級 約25分・35題 22分・25題 なし 60題
3級 約35分・40題 30分・30題 15分・10題 80題
4級 約30分・45題 40分・40題 25分・15題 100題
5級 約30分・45題 45分・45題 40分・10題 100題
6級 約35分・50題 50分・50題 45分・1題 101題

6級の书写は、10分間で文章を黙読し、その後35分で内容を再構成して書く形式です。読解と作文が一体になっており、他の級とは対策の性質が変わります。

なお、級別の合格率は主催団体・HSK日本実施委員会のいずれも公表していません(2026年8月3日時点で公式サイト上に確認できませんでした)。インターネット上で見かける「◯級の合格率は◯%」といった数値には公式の裏づけがないため、本記事では扱いません。難易度の見当をつける際は、合格率ではなく上記の語彙数と6割という合格基準を手がかりにしてください。

勉強時間の目安

HSK日本実施委員会は、級ごとの必要学習時間(◯◯時間)を公表していません。公式が示しているのは学習歴ベースの目安です。

  • 1級 … 大学の第二外国語で1年次前期を履修した程度
  • 2級 … 同じく1年次後期を履修した程度
  • 3級 … 同じく2年次前期を履修した程度
  • 4級 … 同じく2年次後期を履修した程度
  • 5級 … 週2〜4回の授業を2年間以上受けた程度
  • 口試 初級 … 学習歴6か月〜1年(週2〜3時間)/中級 … 約2年/高級 … 週2〜3時間で2年以上

大学の第二外国語の1コマを週1回90分として考えると、1級から4級までは半年ごとに1つずつ級を上げていくペースが一つの目安になります。とはいえ独学か通学か、中国語に触れる時間をどれだけ確保できるかで大きく変わるため、時間数で計画するより「今の語彙数がどの級の目安に近いか」から逆算するほうが現実的です。

学習の負荷という点では、日本語話者にとって漢字の意味を推測しやすい阅读(読解)は比較的取り組みやすく、声調とピンインが関わる听力(リスニング)でつまずく方が多い試験です。3級以上では书写(作文)でピンイン入力や漢字の正確な記述が必要になるため、早い段階から「読んで分かる」だけでなく「音で分かる・書ける」練習を組み込むと級が上がってから楽になります。

年12回程度という受験機会の多さも、計画の立てやすさにつながっています。年3回の中国語検定に比べると、目標時期を細かく設定しやすい試験です。

受験資格と試験日程

受験資格に制限はありません。国籍による制限はなく、年齢や学歴の要件も設けられていません。下位の級に合格していなくても、いきなり上の級を受けられます。すでに合格した級を再度受験することも可能です。

日本での紙の試験は年12回程度実施されています(このほかHSK7-9級が年2回)。2026年8月以降の日程は次のとおりです。

試験日 申込期間 実施級・地域
2026年8月23日(日) 申込終了 筆記・HSKK口試/全国主要11都市
2026年8月26日(水) 6月23日〜8月9日 筆記1〜6級/東京・大阪
2026年9月13日(日) 7月13日〜8月13日 筆記1〜6級ほか/全国19都市
2026年10月17日(土) 8月17日〜9月27日(当初の9月18日から延長) 筆記1〜6級/東京のみ
2026年10月18日(日) 8月17日〜9月23日(当初の9月18日から延長) 筆記1〜6級/愛知・大阪
2026年11月7日(土) 9月7日〜10月7日 筆記1〜6級ほか/全国11都市
2026年11月22日(日) 9月22日〜10月22日 HSK7-9級/東京のみ
2026年12月13日(日) 10月13日〜11月13日 筆記・HSKK口試・YCT/全国25都市

10月17日実施回と10月18日実施回は、当初9月18日だった申込締切がそれぞれ9月27日・9月23日まで延長されています。HSK日本実施委員会のトップページには、この2回は「カード決済のみ延長中」「※一部バウチャーコード利用不可」と表示されています。郵送やカード以外の決済で申し込む予定の方は、延長の対象になるかを申込前に確認してください(この延長に関する記載は2026年9月23日時点の情報です)。

会場によって実施される級が異なる回があります(筆記1〜6級を実施する会場と、筆記2〜5級のみの会場があります)。また定員は会場と級の両方に設定されており、定員に達した会場は申込時に選択できなくなるほか、回によっては申込締切日前でも級ごとに受付が終了します。受けたい会場と級が決まっているなら、早めに申し込むのが安全です。

受験料は級によって異なり、筆記1級3,850円、2級5,060円、3級6,600円、4級7,920円、5級9,900円、6級11,550円です(税込)。HSKK口試は初級6,050円・中級7,150円・高級8,250円、HSK7-9級は37,400円です。申込はHSK日本実施委員会のマイページからのインターネット申込のほか、郵送でも受け付けています。

紙の試験とは別に、毎月実施されるネット試験(IBT)もあります。IBTは申込が試験日の10日前まで、成績発表が約2週間後と、紙の試験(申込は約1か月前まで、成績発表は約1か月後)より短いサイクルで受けられるのが利点です。解答方法は選択問題がクリック、3〜5級の並べ替えがドラッグ&ドロップ、作文がピンイン入力(手書き入力機能は使用不可)となります。試験内容やレベル、証明としての効力は紙の試験と同じであると公式に案内されています。

成績はマイページで試験日の約1か月後に確認できます。2025年7月試験以降、HSK日本実施委員会が発行するPDF形式の「成績通知書」は無料で取得できるようになりました。中国教育部中外語言交流合作中心が発行する紙の「成績報告」が必要な場合は、インターネット成績照会が可能になった日の7日後までに別途申請が必要で、費用は1,100円(税込)です。

なお、中国側では新しい級構成のHSK3.0に関する情報が公開されていますが、日本での実施時期についてHSK日本実施委員会からの発表は確認できませんでした(2026年8月3日時点)。2026年の日本の試験日程は、すべて従来の1〜6級の体系で公表されています。

中国語検定(中検)との違い

日本で受けられる中国語の検定には、HSKのほかに一般財団法人日本中国語検定協会が実施する中国語検定試験(中検)があります。性格が異なるため、目的で選び分けるのが基本です。

HSK 中国語検定(中検)
実施団体 中国教育部 中外语言交流合作中心 一般財団法人日本中国語検定協会
級の並び 1級〜6級(数字が大きいほど難しい) 準4級〜1級(数字が小さいほど難しい)
出題 すべて中国語。中国語の運用能力を直接測る 日本語話者向け。和文中訳・中文和訳など翻訳力を問う設問がある
実施回数 年12回程度(ネット試験は毎月) 年3回(1級は年1回)
二次試験 なし(会話はHSKK口試として別建て) 準1級・1級は面接の二次試験あり
主な用途 中国留学、中国系企業・海外での就業 日本国内での就職・単位認定など

中国への留学や中国現地での就業を考えているならHSK、日本国内での中国語力の証明や翻訳能力を含めた評価を求めるなら中検、という選び方になります。両方を受験する方も少なくありません。

こんな人におすすめ

  • 中国の大学・大学院への留学を考えていて、出願要件として中国語力の証明が必要な方
  • 中国語を仕事で使う職種(貿易・観光・製造業の中国拠点など)への転職・社内異動を目指す方
  • 大学で第二外国語として中国語を学んでいて、学習の到達度を客観的な形で残したい方
  • 英語以外の語学をもう一つ身につけたい社会人の方

HSKは資格を取ることで独占的に何かの業務ができるようになる資格ではなく、中国語力を客観的に示すための語学試験です。この点は英検TOEICと同じで、取得後にどう使うかを決めてから級を選ぶと無駄がありません。受験機会が年12回程度(ネット試験なら毎月)と多いため、まずは今の実力に近い級を受けて、そこから段階的に上げていく進め方が取りやすい試験です。

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