民間資格IT・情報処理

Python基礎試験の難易度・合格率・勉強時間

経済産業省のITスキル標準(ITSS)にレベル1として掲載され、厚生労働省の一般教育訓練給付の指定講座対象試験にもなっています。

最終更新: 2026-09-19

Python基礎試験の基本情報

正式名称Python 3 エンジニア認定基礎試験
分類民間資格
実施団体一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会(試験の実施は株式会社オデッセイコミュニケーションズのCBTテストセンター)
試験形式CBT方式(コンピュータ上で解答)。40問すべて選択問題、試験時間60分。主教材「Pythonチュートリアル 第4版」の章ごとに出題比率が公表されており、合格ラインは正答率70%です
受験資格公式サイトに受験資格の制限は記載されていません(未成年者は保護者の同意を得たうえで申し込みます)
試験日程通年。全国のオデッセイコミュニケーションズCBTテストセンターで実施され、試験日と申込方法は会場ごとに異なります
受験料一般11,000円(税込)/学割5,500円(税込・学生証または教員証の提示が必要)。2026年9月14日から職業訓練の受講者も学割と同額で受験できる「職業訓練割引」があります(受講した会場で受験する場合に限る)
合格率協会は回次別の合格率を公表しておらず、セミナーやコラムで時点ごとの数値を示しています。2025年4月23日のセミナーでは基礎試験77%(プログラミング未経験者は70%弱)、2024年2月末時点では76.0%と公表されています
難易度★★☆☆☆
独立のしやすさ☆☆☆☆(この資格単独での独立開業は一般的ではありません)
勉強時間目安公式には時間数の目安がありません。協会は2022年の受験者アンケートで勉強方法別の合格率(認定スクール等の研修82.8%・書籍のみ71.1%・動画のみ25.6%)を示し、体系的に最後まで学ぶことを勧めています
申込方法通年受験。全国のオデッセイCBTテストセンターに直接申し込み、受験には無料のオデッセイIDの登録が必要です。試験日と申込方法は会場ごとに異なります
公式サイト試験の公式ページを見る

Python 3 エンジニア認定基礎試験とはどんな資格?

Python 3 エンジニア認定基礎試験は、プログラミング言語Pythonの文法の基礎を問う民間資格です。一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会(2016年6月設立)が試験を主催し、試験の実施は株式会社オデッセイコミュニケーションズの全国のCBTテストセンターが担っています。協会のサイトではこの試験は「Python基礎試験」と表記され、合格者の資格名は「Python 3 エンジニア認定基礎試験合格者」です。

協会が実施するPython関連の試験は複数あり、基礎試験はその入口にあたります。

試験 内容 受験料(協会の表記)
Python 3 エンジニア認定基礎試験 文法基礎を問う 1万円(税別)・学割5千円(税別)
Python 3 エンジニア認定実践試験 実践的に使ううえで重要な仕様やライブラリの使い方を問う 1万2千円(税別)・学割6千円(税別)
Python 3 エンジニア認定データ分析試験 Pythonを使ったデータ分析の基礎や方法を問う 1万円(税別)・学割5千円(税別)
Python 3 エンジニア認定データ分析実践試験 データ分析を実践的に行うためのデータ処理技術・データ構造の知識を問う 1万2千円(税別)・学割6千円(税別)
PythonZen & PEP 8 検定試験 PythonZenとPEP 8に関する知識を問う(2026年9月時点でサイトはメンテナンス中) 無料

協会の「スキルマップ」では、基礎試験とデータ分析試験を基礎レベル(ITSSレベル1)、実践試験とデータ分析実践試験を実践レベルと位置づけ、WebエンジニアやIoTエンジニアを目指す場合は基礎試験から実践試験へ、データ分析やAIの分野を目指す場合は基礎試験からデータ分析試験・データ分析実践試験へ進む受験ステップを示しています。

制度上の位置づけとして、基礎試験とデータ分析試験は経済産業省の「ITスキル標準(ITSS)」のキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップに、職種「ソフトウェアディベロップメント」・専門分野「応用ソフト」のレベル1として掲載されています。同じく経済産業省の「DX推進スキル標準(DSS-P)」にもレベル1として登録され、厚生労働省の一般教育訓練給付の指定講座対象試験にもなっています。

このほか協会は2026年5月に、高等学校の必修科目「情報Ⅰ」に対応した無料教材「ハイスクールPython」を主教材とするPython 3 エンジニア認定入門試験を発表し、2026年6月22日から8月21日までの期間でベータ試験を実施すると案内しました(受験料は一般6,600円・学割3,300円、いずれも税込)。基礎試験とは別に新設された試験です。

難易度と合格率

協会は回次別の合格率を公表していません。公表されているのは、セミナーやコラムで示される時点ごとの合格率です。2022年11月のコラムでは、合格率は月によって変動すると説明されています。

公表時点 基礎試験の合格率 出典
2022年11月 おおよそ75%前後で推移(基礎試験・データ分析試験) 人事部向けコラム
2024年2月末時点 76.0% 累計受験者5万人の発表
2025年4月23日(セミナー) 77%(プログラミング未経験者は70%弱) セミナーレポート

2024年3月の発表では、2017年6月の試験開始から6年8か月で累計受験者数が50,990名(2024年2月末時点)に達したとしています。同じ発表には、基礎試験の受験者のうちPython業務未経験者の割合が36.8%、資格手当がある受験者の割合が27.6%という数字も載っています。

2025年4月のセミナーでは、受験者の分布は学生が2割、プログラミング未経験者が4割、経験者が4割と説明されました。協会はセミナーで、基礎試験を「体系立てて学ぶことで合格できるような内容」と説明しています。ただし合格率の分母や集計期間は公表されておらず、受験者の4人に1人程度は不合格になっていることも77%という数字から読み取れます。

合格ラインは正答率70%です(40問の70%にあたる28問が目安になります)。試験結果は試験終了直後に判定され、会場で「試験結果レポート」を受け取ります。

勉強時間の目安

協会は学習時間の目安を公表していません。代わりに、2022年に基礎試験とデータ分析試験の受験者に取ったアンケートをもとに、勉強方法別の合格率を示しています。

勉強方法 合格率(2022年アンケート)
認定スクール等で研修を受講 82.8%
書籍のみで学習 71.1%
動画のみ 25.6%
社内勉強会などその他の方法 39.8%

協会はこの差の理由を「体系的に最後まで学ぶことができるため」と説明し、動画については解説者の経歴を調べるなど内容の信頼性に注意するよう促しています。また受験者の得点分布について、主教材の8章以降を落としがちな人が多いとして、最後まで通して理解するよう求めています。

出題範囲は主教材であるオライリー・ジャパン「Pythonチュートリアル 第4版」(2,420円・税込)の掲載内容で、章ごとの出題数と比率が次のとおり公表されています(一般的な知識からも出題されます)。

出題数 出題率
1章 食欲をそそってみようか 1 2.5%
2章 Pythonインタープリタの使い方 1 2.5%
3章 気楽な入門編 6 15.0%
4章 制御構造ツール 9 22.5%
5章 データ構造 7 17.5%
6章 モジュール 2 5.0%
7章 入出力 1 2.5%
8章 エラーと例外 4 10.0%
9章 クラス 2 5.0%
10章 標準ライブラリめぐり 4 10.0%
11章 標準ライブラリめぐり─PartII 1 2.5%
12章 仮想環境とパッケージ 1 2.5%
13章 次はなに? 0 0.0%
14章 対話環境での入力行編集とヒストリ置換 1 2.5%
合計 40 100.0%

3章から5章までの3つの章で40問中22問(55%)を占めます。協会の公式問題集としてインプレス「徹底攻略Python 3 エンジニア認定[基礎試験]問題集」(2,640円・税込)があり、認定スクール3社(プライム・ストラテジー・ダイビック・ビープラウド)が模擬試験を無料で公開しています。プログラミング未経験者に対しては、いきなり主教材を読むと躓くことがあるとして、入門書を先に読むことと、受験前に模擬試験で不得手な部分を確認することを協会が勧めています。

受験資格と試験日程

公式サイトに受験資格の制限は記載されていません。未成年者は保護者の同意を得たうえで申し込みます。

試験は通年で、全国のオデッセイコミュニケーションズCBTテストセンターで受験します。試験実施日や申込方法は試験会場によって異なり、試験会場を検索して会場に直接申し込みます。受験には無料のオデッセイIDの登録が事前に必要で、試験当日は写真付き身分証明書を持参します(忘れると受験できません)。

受験料は一般11,000円(税込)、学割5,500円(税込)です。学割は小学校から大学院・専修学校・専門学校などに在籍する児童・生徒・学生・教員が対象で、申込時に学割で申し込む旨と学校名を伝え、当日は学生証または教員証を提示します。2026年9月14日からは、オデッセイコミュニケーションズの契約試験会場が実施する職業訓練の受講者も、学割と同額で受験できる「職業訓練割引」が始まりました。ただし職業訓練を受講した会場で受験する場合に限られ、受講期間中または受講終了後1か月以内が目安とされています。法人が10テスト以上をまとめて購入する場合は、バウチャーチケットに受験料10%の割引が適用されます。

再受験には制限があり、同じ試験の3回目以降の受験は前回の試験日から7日間(168時間)は受験できません。違反した場合は取得済みの資格の認定取り消しや、受験資格を永久に失う可能性があると案内されています。

合格の証明については、2026年9月1日受験分から紙の認定証が廃止され、一般財団法人オープンバッジ・ネットワークのオープンバッジに切り替わりました。受験月の翌々月10日までに、受験時に登録したメールアドレス宛にオープンバッジが届きます。合格者は試験終了直後からオデッセイコミュニケーションズの「合格者の照会」で合格をWebサイト上で証明できます。

こんな人におすすめ

  • Pythonを学び始めたばかりで、文法の基礎を一通り身につけたかを確認したい方
  • プログラミング未経験からIT分野への転職を考えており、学習の到達点として通年受験できる試験を探している方
  • データ分析やAIの分野に進むために、協会のスキルマップに沿ってデータ分析試験や実践試験へ進む足がかりが欲しい方
  • 学生や職業訓練の受講者で、学割・職業訓練割引の対象になる方

IT系の資格としては、ITパスポート基本情報技術者がIT全般の知識を問うのに対し、この試験はPythonという1つの言語に絞った文法の試験です。データ分析の分野に進む場合は、協会のデータ分析試験のほかにDS検定G検定も候補になります。

出典・参考情報

受験料・日程等は変更される場合があります。受験の際は必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。