税理士の難易度・合格率・勉強時間
試験は1科目ずつ合格を積み重ねる科目合格制で、合格した科目に有効期限はなく、税務代理や税務相談は税理士法上の独占業務です。
最終更新: 2026-09-19
税理士の基本情報
| 正式名称 | 税理士 |
|---|---|
| 分類 | 国家資格 |
| 実施団体 | 国税審議会 |
| 試験形式 | 記述式の試験。会計学に属する科目(簿記論・財務諸表論)2科目が必須で、税法に属する科目(所得税法・法人税法・相続税法・消費税法又は酒税法・国税徴収法・住民税又は事業税・固定資産税)から3科目を選択(所得税法・法人税法のいずれか1科目は必須)し、合計5科目に合格する必要があります。1科目ずつ受験でき、合格した科目は生涯有効(科目合格制) |
| 受験資格 | 会計学に属する科目(簿記論・財務諸表論)は制限なく誰でも受験できます。税法に属する科目は、大学等で社会科学に属する科目を履修したなどの学識要件、日商簿記1級合格などの資格要件、会計・税務の実務に通算2年以上従事したなどの職歴要件のいずれかを満たす必要があります |
| 試験日程 | 年1回。試験は8月上旬の3日間、申込は4月下旬から3週間弱 |
| 受験料 | 受験する科目数に応じて4,000円(1科目)〜10,000円(5科目)。収入印紙で納付し、還付はありません |
| 合格率 | 令和7年度(第75回)受験者36,320人・合格者数合計7,847人・合格率21.6%(このうち5科目到達者527人) |
| 難易度 | ★★★★★ |
| 独立のしやすさ | ★★★★★ |
| 勉強時間目安 | 5科目合計で2,000〜3,000時間程度が一般的な目安とされます(国税庁は学習時間の目安を公表していません) |
| 申込方法 | 年1回。令和8年度(第76回)の受験申込は4月20日〜5月8日で、受付は終了しています |
| 公式サイト | 試験の公式ページを見る |
申込・試験日程
| 回次 | 申込受付期間 | 試験日 |
|---|---|---|
| 令和8年度(第76回)税理士試験 | 2026年4月20日(月) 〜 2026年5月8日(金)申込受付は終了しています。書面は通信日付印、オンラインは受信日付が有効です | 2026年8月4日(火)〜6日(木)合格発表: 2026年11月27日 |
| 令和8年度(第76回)税理士試験 再試験(熊本県) | 新たな申込受付はありません。令和8年度(第76回)税理士試験で熊本県を受験地とした方のみが対象です | 2026年11月1日(日)簿記論・財務諸表論・消費税法または酒税法/11月2日(月)法人税法・相続税法・所得税法/11月3日(火)国税徴収法・固定資産税・住民税または事業税合格発表: 2026年12月25日(金)に受験地と受験番号を官報および国税庁ホームページへ掲載(一部科目合格者は国税庁ホームページのみ) |
日程は変更される場合があります。申し込みの際は必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
税理士とはどんな資格?
税理士は、税務代理・税務書類の作成・税務相談を専門に行う国家資格です。国税審議会が試験を実施しています。
この3つの業務は税理士の独占業務であり、税理士資格を持たない者が報酬を得て行うことは税理士法で禁じられています。確定申告書の作成代行や税務調査への立ち会いなど、企業や個人の税務を代理できるのは税理士だけです。
税理士試験の目的は、国税庁によれば「税理士となるのに必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定すること」とされています。
難易度と合格率
税理士試験は5科目すべてに一度で合格する必要はなく、1科目ずつ受験して合格を積み重ねる「科目合格制」が採用されています。合格した科目に有効期限はなく、生涯有効です。
令和7年度(第75回)の結果は次のとおりです。
| 項目 | 令和7年度 |
|---|---|
| 受験者数 | 36,320人 |
| 合格者数(合計) | 7,847人 |
| うち5科目到達者 | 527人 |
| 合格率 | 21.6% |
前年度(令和6年度・第74回)は受験者34,757人・合格者数合計5,762人・合格率16.6%で、令和7年度は合格率が上昇しています。
科目別の合格率(令和7年度・受験者数ベース)
| 科目 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 簿記論 | 18,466人 | 2,058人 | 11.1% |
| 財務諸表論 | 15,629人 | 4,980人 | 31.9% |
| 所得税法 | 1,120人 | 146人 | 13.0% |
| 法人税法 | 3,606人 | 488人 | 13.5% |
| 相続税法 | 2,413人 | 333人 | 13.8% |
| 消費税法 | 7,064人 | 712人 | 10.1% |
| 酒税法 | 590人 | 72人 | 12.2% |
| 国税徴収法 | 1,671人 | 231人 | 13.8% |
| 住民税 | 439人 | 78人 | 17.8% |
| 事業税 | 310人 | 38人 | 12.3% |
| 固定資産税 | 928人 | 144人 | 15.5% |
注意点: 科目別の合格率は、その科目単体を受験した人の中での合否判定です。5科目合計の合格率21.6%とは性質が異なる数値なので、単純に比較しないよう注意してください。各科目の合格基準は満点の60%です。
勉強時間の目安
国税庁は学習時間の目安を公表していません。一般には、5科目合計で2,000〜3,000時間程度が目安と言われています(当サイトで確認できた公式データではなく、資格予備校等が示す目安です)。
科目合格制のため、1年に1〜2科目ずつ受験する複数年計画を立てる受験者が一般的です。会計事務所などで働きながら、実務と並行して受験を続けるケースが多い試験です。
受験資格と試験日程
会計学に属する科目(簿記論・財務諸表論)は、令和5年度(第73回)試験から受験資格の制限が撤廃され、年齢・学歴・国籍を問わず誰でも受験できます。
一方、税法に属する科目を受験するには、次のいずれかの要件を満たす必要があります。
- 学識要件: 大学・短大・高等専門学校を卒業し社会科学に属する科目を1科目以上履修した方、大学3年次以上で62単位以上(社会科学系科目を含む)を取得した方 など
- 資格要件: 日商簿記1級または全経簿記上級の合格者、司法試験合格者、公認会計士試験短答式試験合格者 など
- 職歴要件: 法人・個人の会計に関する事務、税理士・弁護士・公認会計士等の業務補助、税務官公署における事務などに通算2年以上従事した方
いずれにも該当しない場合は、国税審議会の個別認定を受ける道もあります。令和5年度の改正で、学識要件の対象科目が「法律学・経済学」から「社会科学に属する科目」(政治学・経営学・教育学・情報学など)に拡大され、受験しやすくなりました。
試験は年1回です。令和8年度(第76回)試験は8月4日(火)から6日(木)までの3日間で実施され、合格発表は11月27日の予定です。申込は4月20日から5月8日までで、すでに受付は終了しています。受験地は北海道・宮城県・埼玉県・東京都・石川県・愛知県・大阪府・広島県・香川県・福岡県・熊本県・沖縄県の12会場です。
なお、熊本県の会場(グランメッセ熊本)で予定されていた試験は、令和8年熊本地震の発生に伴い延期されました。国税審議会は令和8年8月28日付の公告で、この再試験を11月1日(日)から3日(火)までの3日間、熊本県で実施すると公表しています。対象は令和8年度(第76回)試験で熊本県を受験地とした方のみで、新たな申込受付はありません。再試験の合格発表は12月25日(金)の予定で、本試験の11月27日とは別日です。会場は1日目が崇城大学 情報学科棟、2日目が熊本地方合同庁舎A棟と案内されており、各科目の着席時刻と試験時間は本試験と同じです。再試験当日は本試験の受験票が必要とされています。受験票を紛失するなどして手元にない方は、令和8年10月9日(金)から10月21日(水)まで(土日祝を除く)の期間に熊本国税局人事第二課へ連絡するよう、国税庁の税理士試験ページに2026年9月に掲載された「令和8年度(第76回)税理士試験(熊本県)の再試験実施に係る留意事項について」で案内されています。なお国税審議会は、再試験日に災害その他やむを得ない事由で実施できない場合、再度の試験は行わないとしています。
また、国税審議会は2026年8月21日に試験結果の発表方法の変更を公表しました。従来は、合格点に達しなかった科目がある方にだけ得点を記載した結果通知書を送っており、5科目合格者と一部科目合格者には得点が知らされていませんでした。令和8年度(第76回)試験からは、すべての受験者に対して各受験科目の得点が通知されます。
同じ8月21日付で、国税審議会は令和8年度(第76回)試験の所得税法と住民税の試験問題に誤りがあったことも公表しています。住民税の第二問は資料の注記で「甲の兄」とすべきところを「甲の次男」と記載していたため、出題の意図とは異なる税額が算出される内容になっていました。所得税法の第二問も、資料IVで「乙は」とすべきところを「甲は」と記載していました。国税審議会は、当該問の採点にあたって受験者の不利とならないように配慮するとしています。
独立して働くなら
税理士は、独立開業が代表的なキャリアパスとされる資格です。税務代理・税務書類の作成・税務相談という独占業務を法律で確保されており、資格を取得すれば個人事務所を構えて業務を行うことができます。
仕事の中心は、法人・個人事業主の記帳代行から決算・確定申告書の作成、税務相談、税務調査への立ち会いです。顧問契約を結んで継続的に関与するのが一般的な形で、月次・年次の巡回監査や経営相談まで担うケースも多くあります。
集客について: 個人からの新規開拓よりも、既存顧客からの紹介や、金融機関・他士業(司法書士・社会保険労務士など)からの紹介が中心になりやすい分野です。開業直後は勤務税理士時代の人脈や、地域の商工会・法人会との関わりが足がかりになるケースが多いとされます。近年はクラウド会計ソフトへの対応や、相続・事業承継など専門分野への特化が差別化の軸になっています。
こんな人におすすめ
- 会計・税務の専門家として独立を目指す方
- 会計事務所や企業の経理・財務部門でキャリアを積みたい方
- 科目合格制を活かし、働きながら数年計画でコツコツ挑戦したい方
会計の基礎を固めたい方は日商簿記、資産税務との組み合わせではFP技能士、経営支援の周辺領域では中小企業診断士や行政書士との関わりも知られています。
出典・参考情報
- 国税庁「税理士試験」(2026-07-30 確認)
- 国税庁「税理士制度」(2026-07-30 確認)
- 国税庁「令和8年度(第76回)税理士試験受験案内」(PDF)(2026-07-30 確認)
- 国税庁「令和7年度(第75回)税理士試験結果表」(PDF)(2026-07-30 確認)
- 日本税理士会連合会「税理士試験が受験しやすくなります」(PDF)(2026-07-30 確認)
- 国税審議会「令和8年熊本地震発生に伴う熊本県(試験会場:グランメッセ熊本)における税理士試験の延期等について」(PDF)(2026-08-23 確認)
- 国税審議会「令和8年度(第76回)税理士試験における試験結果の発表方法の変更について」(PDF)(2026-08-23 確認)
- 国税審議会「令和8年度(第76回)税理士試験公告(再試験)」(2026-08-29 確認)
- 国税審議会「令和8年度(第76回)税理士試験(熊本県)の再試験実施について(予定)」(PDF)(2026-08-29 確認)
- 国税審議会「令和8年度(第76回)税理士試験における試験問題の誤りについて」(PDF)(2026-08-30 確認)
- 国税庁「令和8年度(第76回)税理士試験(熊本県)の再試験実施に係る留意事項について」(PDF)(2026-09-19 確認)
受験料・日程等は変更される場合があります。受験の際は必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
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