独学で狙いやすい国家資格ランキング【7資格を公式データで比較】
合格率・勉強時間・受験機会・受験資格の4条件で、独学でも取り組みやすい国家資格を順位づけ。すべて実施団体の公表データに基づいて比較しています。
最終更新: 2026-07-25
「独学でも取れる国家資格を知りたい」という方に向けて、資格マップに掲載している国家資格のうち、独学での挑戦者が多い定番7資格を、公表されている数値だけを使って比較しました。
順位づけの基準
次の4点で評価しています。主観的な「取りやすさ」ではなく、公表データで確認できる条件に絞りました。
- 合格率の高さ — 実施団体が公表している直近の数値
- 勉強時間の目安の短さ — 一般に言われている目安
- 受験機会の多さ — 落ちてもすぐ再挑戦できるか
- 受験資格の制限の有無 — 誰でも挑戦できるか
なお、この記事の対象は国家資格に絞っています。日商簿記と英検は公的資格、TOEICは民間の英語テストのため、順位には含めていません。また、社労士・中小企業診断士などの難関資格や、この記事の後に掲載を始めた資格は対象外です(通年受験できる情報セキュリティマネジメント(令和7年度合格率70.0%)も取り組みやすい国家資格です)。
比較表(全7資格)
| 資格 | 合格率 | 勉強時間の目安 | 受験機会 | 受験資格 |
|---|---|---|---|---|
| FP技能士3級 | 学科86.60% | 80〜150時間 | 通年 | 条件あり※ |
| ITパスポート | 48.6% | 100〜150時間 | 通年 | 制限なし |
| 危険物乙4 | 31.9% | 40〜60時間 | 年複数回 | 制限なし |
| 第二種電気工事士 | 学科57.7% / 技能72.0% | 100〜150時間 | 年2回 | 制限なし |
| 基本情報技術者 | 38.3% | 200時間前後 | 通年 | 制限なし |
| 宅建士 | 18.7% | 300〜400時間 | 年1回 | 制限なし |
| 行政書士 | 14.54% | 600〜1,000時間 | 年1回 | 制限なし |
※FP技能士3級は「FP業務に従事している者または従事しようとしている者」が対象です。
1位:FP技能士3級
合格率 学科86.60%・実技84.88%(日本FP協会・2025年10月〜2026年2月実施CBT)/勉強時間の目安 80〜150時間
合格率が突出しています。学科・実技とも80%台で、国家資格としては際立って高い水準です。CBT方式で通年受験できるため、準備が整ったタイミングで受けられるのも独学向きです。
学ぶ内容も年金・保険・税金・資産運用・相続と生活に直結しており、勉強そのものが日常で役に立ちます。
注意点: 受験対象が「FP業務に従事している者または従事しようとしている者」とされています。これから学ぶ方も対象に含まれますが、形式上の条件がある点は他の資格と異なります。また2級になると学科の合格率は47.18%まで下がります。
2位:ITパスポート
合格率 48.6%(令和7年度・受験者271,352人)/勉強時間の目安 100〜150時間
受験資格の制限が一切なく、CBT方式で通年・全国のテストセンターで受験できます。合格率48.6%は、受験者が27万人を超える規模の試験としては高い水準です。
出題はIT技術だけでなく経営戦略や法務まで含み、社会人の基礎教養としても評価されます。IT系に進みたい方の最初の一歩としても定番です。
3位:危険物取扱者 乙種第4類
合格率 31.9%(令和7年度・受験者222,545人)/勉強時間の目安 40〜60時間
勉強時間の目安が7資格中もっとも短いのが最大の特徴です。1日1時間なら1〜2か月程度で狙える範囲にあります。出題パターンが安定しているため、過去問演習型の学習が効きやすい試験です。
都道府県ごとに実施され、多くの地域で年複数回受験できるため、再挑戦しやすいのも利点です。
注意点: 合格率31.9%は上位2つより低くなります。また科目ごとに60%以上の正解が必要で、1科目でも下回ると不合格になるため、苦手科目を作れません。
4位:第二種電気工事士
合格率 学科57.7%・技能72.0%(令和7年度上期)/勉強時間の目安 100〜150時間
数字だけを見れば上位に入りますが、技能試験があるため純粋な独学のハードルは上がります。工具と練習用の電線・器具を自分で用意し、実際に配線作業を繰り返す必要があるためです。
逆に言えば、準備さえすれば合格率は高く、電気工事・設備管理・ビルメンテナンスと求人の裾野も広い資格です。
5位:基本情報技術者
合格率 38.3%(令和7年度・受験者147,186人)/勉強時間の目安 200時間前後
CBT方式で通年受験でき、受験資格の制限もありません。ただしアルゴリズムやプログラムの読解を問う科目Bがあり、プログラミング未経験の方にとってはここが関門になります。
ITパスポートに合格してから進むルートが定番です。
6位:宅地建物取引士
合格率 18.7%(令和7年度・受験者245,462人)/勉強時間の目安 300〜400時間
独学での合格者も多い資格ですが、**受験機会が年1回(10月の第3日曜日)**という制約が大きく、申込時期を逃すと1年待ちになります。学習量も300〜400時間程度と、上位の資格より一段増えます。
その分、重要事項の説明という独占業務があり、就職・転職での評価に直結します。
7位:行政書士
合格率 14.54%(令和7年度・受験者50,163人)/勉強時間の目安 600〜1,000時間
7資格の中でもっとも学習量が必要で、合格率も低い試験です。試験も年1回のみ。独学で合格する方もいますが、法令科目・基礎知識科目・全体という3つの基準をすべて満たす必要があり、計画的な学習が欠かせません。
難関である分、独立開業も視野に入る資格です。
合格率の数字を読むときの注意
順位づけに合格率を使いましたが、合格率が高い=試験が易しい、とは限りません。
合格率は「その試験を受けた人の中で何割が合格したか」を示す数字です。受験者層が違えば数字も変わります。たとえば業務上の必要から受験する人が多い試験と、学習意欲の高い人が自発的に受ける試験とでは、同じ難易度でも合格率が変わり得ます。
この記事の順位は、あくまで公表データから見た取り組みやすさの目安としてご覧ください。最終的には、ご自身の目的や興味との相性のほうが継続には効いてきます。
目的から選ぶなら
| 目的 | 候補 |
|---|---|
| 短期間で1つ資格を取りたい | 危険物乙4、FP技能士3級 |
| IT系のキャリアに進みたい | ITパスポート → 基本情報技術者 |
| 手に職をつけたい | 第二種電気工事士、危険物乙4 |
| 不動産・法律の道に進みたい | 宅建士 → 行政書士 |
| お金の知識を仕事と生活の両方に | FP技能士 |
出典・参考情報
- IPA「令和7年度 iパス(ITパスポート試験)の年間応募者数等について」 (2026-07-25 確認)
- IPA「統計情報(基本情報技術者試験)」 (2026-07-25 確認)
- 日本FP協会「試験結果データ」 (2026-07-25 確認)
- 消防試験研究センター「試験実施状況(令和7年4月〜令和8年3月)」 (2026-07-25 確認)
- 電気技術者試験センター「令和7年度第二種電気工事士上期学科試験の結果について」 (2026-07-25 確認)
- 不動産適正取引推進機構「試験実施概況(令和7年度以前10年間)」 (2026-07-25 確認)
- 行政書士試験研究センター「令和7年度 都道府県別試験結果一覧」 (2026-07-25 確認)
受験料・日程等は変更される場合があります。受験の際は必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。